「無香料」という言葉で勘違いする化粧品の誤解

迷ってしまう化粧品選び

ドラックストアやデパートのコスメ売り場、通販など美容商品の数は無限にあります。そして、口コミなどもネットで簡単にチェックできる反面、情報の混乱が多いのも事実です。

“なんとなくコレ” と、曖昧な基準で選んでいませんか?「評判がいい」「友だちが愛用している」などの理由ではなく自分自身に合わせて選択することができれば、買ってイメージと違うという事態を未然に防げることでしょう。

そこで今回はメイク用品・基礎化粧品・サプリメントなどのパッケージに記載されている情報で、勘違いしやすい情報についてご紹介します。

表記されている成分は、全部均等に入っている?

美容商品や健康食品の裏側に書いてある成分表示一覧があります。

もともとはアレルギーを引き起こす可能性がある成分のみを記載していた「旧表示指定成分」から「全成分表示」に変わり、消費者の方々も目視で確認しながら商品を選びやすくなったと思います。

しかし成分が表示されているといっても「あ、これはきっと美容成分がたくさん入っているから良いかも」と手に取ったにも関わらず、実はごく少量しか商品に含まれていないなんてことも、しばしばあります。

実は表記されている成分は、決して「すべてが同量」ではなく、配合量の多い順番に書かれています。また着色剤などの1%以下の成分は、最後にまとめて順不同記載OKというルールがあります。ですので最後のほうに書いてある成分はあまりアテにしないで、なるべく前のほうに書いてある成分を目安に選んでみてください。
豆知識
成分表示は、量の多い順に記載。最初に書いてあるものが肝心。

無香料は匂いが無い商品なの?

次は基礎化粧品や消臭剤などによく書かれている「無香料」の表示です。人工で作られた独特の香りが苦手な人にとって、匂いがない商品を選びたい気持ちは理解できます。

しかし「無香料」の表示があっても、匂いや香りが全くしないわけではないです。商品に匂いをつける成分(香料)が含まれていないという意味なので注意が必要です。

もし匂いのない商品が欲しい場合は「無香性・ノンバフューム」を選んでみてください。
豆知識
書かれている漢字のままの意味合いを受け取るのは、誤解につながります。

フリーって、なんか安全そう?

「パラベンフリー」「アルコールフリー」などの“フリー” とついていると安全な商品のように感じてしまいそうです。
しかし残念ながら「フリー=安全」という基準ではありません。例えば防腐剤は時間が経つにつれて細菌が繁殖し、商品の品質を保ち肌トラブルの原因になるのを防ぐためにも必要な成分ですのでむしろ「フリー」では困ります。

しかし防腐剤の代表例である「パラベン」が注目された時に「パラベンフリー」という言葉が流行りました。
パラベンは防腐剤の一種ではありますが、決して悪者ではなくパラベンが個人的に肌に合わない人のみ、「パラベンフリー」を選び違う防腐剤が入っている商品を選ぶことが正解です。

また「アルコールフリー」に関しても同じことで、美容商品に含まれるアルコールは、爽快感をもたらすようなスッキリとした感覚を与える成分です。つまりそのような感覚が苦手だという人は「アルコールフリー」を選ぶことをオススメしますが、安全性を気にして “フリー” を選択するのは意味合いが違っているというわけです。
豆知識
「〜フリー」を選ぶときは成分に応じて

まとめ

今回はよくありがちな勘違い表記についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? キャッチフレーズやパッケージの触れ込みに惑わされることなく、商品選びに役立ててみてください。